Lightcycle | Blog

３月にＨ－Ｄ松戸さんで２００８年式８８３スポーツスターを購入して早３ヶ月。
ご無沙汰しております。ライトサイクル店長の酒井です。
ようやくですが、自腹カスタム第一段としまして・”８８３を１２００にボアアップ”
してみることにしました。

といいますのも、バイクを選ぶとき、走りの１２００にするか、
小さいタンクとペイントがかっこいい８８３にするかでかなり迷ったんです。
（結局は予算不足で１２００は断念、８８３を買うことになりましたが。）

その後、サンダーマックスを使いチューニングしたおかげで８８３でもかなり力強い走りが
出来るようになったんですが、もっと太いトルク感を得るためには１２００化するのが一番。
思い切ってボアアップキットを買ってしまいました。

しかし、８８３を買ってもすぐに１２００にカスタムできるなんて
やっぱりハーレーってすごいバイクですね。

今回使用するハーレー純正、スクリーミンイーグル・ボアアップキットです。
背景がいただけませんが、やはり純正は品格が違います。（右が８８３純正エンジン。見納めです。）

今回のボアアップで交換する部品ですが、
エンジンではシリンダーヘッド、シリンダー、ピストン。
その他、ハイフローエアクリーナーキットと、クラッチのスプリングなどもキットに含まれます。

８８３と１２００のピストン。その差歴然です。　　　　腰下の仕様は８８３も１２００も同じ。

２００７年式以降のインジェクション・スポーツスターでは、
色などの外観上の違いは別とすると、８８３と１２００エンジンでは
今回交換する３点、ヘッド周り・シリンダー・ピストン周りが異なるだけです。

意外かも知れませんが、いわゆる腰下・クランクケースやフライホイール、カムなどは
すべて共通部品が使われています。

ですので、非常にシンプルに、純正の１２００エンジンとスペック上
全く同じに変更することが可能で、耐久性、信頼性も高く保つことが出来ます。

あとは、駆動系の減速比の設定が両者では異なり（トランスミッションのギヤは共通）
非力な８８３の方がより低速トルクを発生させる設定になっています。
８８３を１２００にボアアップしたバイクのほうが、もともと１２００のスポーツスターよりも
街乗りで力強く感じられるのもそのあたりが関係しています。

ちなみに、１２００化する他の方法としては、シリンダーヘッドは８８３のものを使用し
シリンダーの内径をボーリングで広げ、リバースドームと呼ばれる、頭の凹んだピストンを
を使って圧縮比の帳尻を合わす方法もあります。
一般的にコストは抑えられますが、高速時の性能、信頼性の点で賛否両論あるかと思います。

そんなこんな言っているうちにエンジンが組みあがってしまいました。

ビフォアー（８８３）→　アフター（１２００）

ところで、このボアアップキット、定価はなんと￥３０５,０００－。
そんなもん買うんやったら、最初から１２００買っとけ、ボケ！というご指摘、
ちょっと待ってください。

ちなみに、当店ではこのスクリーミンのボアアップキット、作業工賃込みで
￥２９００００でやっています。

プラス、インジェクションチューニングが必要ですが、そちらが
マスターチューン（純正コンピューターのデーターチューニング）で￥１０８０００
サンダーマックスを使用する場合で￥１５８０００

２００９年モデルでいうと
例えば８８３Ｌと１２００Ｌの新車価格差はだいたい３５万円くらいです。

１２００のお客さんの場合でもマフラーなどを交換した場合、
インジェクションチューニングのために、マスターチューンや
サンダーマックスはやっぱり必要になりますから、
ボアアップの費用だけで考えると、１２００を買うよりも金額的には
お安くなります。

もちろん、新車の８８３と１２００ではタンクの大きさやメッキパーツの量が
違いますから、簡単に比較はできませんが。

ですので、８８３を買ったものの、あまりの非力さに１２００にしとけばよかったー。
なんてお客様の場合、買いなおすよりもボアアップしてもらったほうが
お得だと思います。
（キットにはハイフローのスクリーミンエアクリーナーキットも入っていますし。）
お気軽にご相談ください！