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フューエルパック・FP3 の評判。良いチューニング商品?
(ご注意とお願い。)
ここで述べている内容は、あくまでも当店・ライトサイクル店長 酒井の独自の解釈・意見です。 メーカーさんの説明内容や、FP3に対する他店様の考え方などを否定するつもりは一切ございませんので、その点くれぐれもご理解下さい。
これからFP3のご購入を検討されている方や、すでに購入しご不明な点のあるオーナーさんのご参考の一部にしてもらえれば幸いです。
*このブログ内容は平成29年7月1日時点でのものになります。FP3のアプリは今後もアップデートされると思いますので、その点もご理解下さい。
*当店ではFP3のご販売、作業、取扱い説明等、現在行っておりませんのでご了承ください。
最近、バンス&ハインズ製のインジェクションチューニング商品 ”FP3 フューエルパック” を他店様や通信販売でご購入された方から、当店へのご相談が非常に多くなっています。
現在、お電話やメールでのFP3についてのご説明は現在お受けしておりませんので、こちらのブログをご参考にして頂ければ幸いです。
主なご相談内容の具体例をあげますと、
まず大前提として、商品の使い方そのものが良く分からない。というものがあります。アプリはスマホにダウンロードして操作したけれど、データがコンピューターに書き換えられたかよく分からない。あるいは、オートチューンをかけようと思うが方法がイマイチ分かりにくい。チューンがちゃんとかけられたかもよく分からない等々。
確かに、アプリの使い勝手は、特に日本人にはちょっと分かりにくいかなという印象を私も感じます。
その他、具体的なご相談内容は、
1.商品を使ったが、効果が感じられない。(オーバーヒートがあまり緩和されない。バイクのパワーが増さない。)
2.逆に商品を使用する前よりも走行フィーリングが悪くなってしまった。
3.オートチューンをかけてみても効果が感じられない、または、逆に調子がどんどん悪くなってしまった。
5.ガソリン濃度を濃くしたい(あるいは薄くしたい)が、うまくできているのかが分からない。
6.アイドリングを下げた設定にするとエンストしやすい。
4.スピードメーター内のエンジンチェックランプが点灯してしまう。
6.専用アプリのQ&Aを読んだが、英語解説のみなのと、専門用語だらけで、意味がよくわからない。
7.FP3を使用してシャシダイナモでフルチューニングした場合、コストはいくらかかるか?
などなど、多数です。
(なぜ、FP3にご不満点がでるのか?)
専用アプリで、オーナーさんご自身がスマホやタブレットでデータの書き換えができ, 商品取付もカプラーインで道具が必要なく簡単。オートチューン機能もある。
非常に画期的で、しかも価格は純正コンピューターのフルチューニングよりも安価。素晴らしいことだらけの商品であるはずのFP3ですが、なぜ最初に述べたようにお客様から当店にご不満や疑問点が多数よせられるのでしょうか?
1.一番の原因は、FP3の商品特性、性能の限界、アメリカと日本の走行環境の違い、などがお客様によく伝わっていないことだと思います。
当然メーカーさんはポジティブな面は強調しますが、細かいネガティブな面などいちいち強調しません。たいていの商品がそうだと思います。でも、性能はやっぱりお値段なりでもあります。
つまり、夢のような商品ではないということです。
当店では、ご販売前にチューニングのプロとして、FP3の良い点、限界点など事前によくご説明し、ご納得されたお客様にのみ商品をご販売しています。
(FP3をおすすめできないお客様)
結論的なことから最初に言いますと、
1.自分でやってみて、うまくいかなければフルチューニングを専門ショップに依頼しようとお考えの方。
なぜなら、FP3をベースにフルチューニングをかけることは当店では可能ですが、純正コンピューターのフルチューニング専用商品(例えば、テクノリサーチ社のディレクトリンクなど)にくらべて使い勝手が悪い、チューニングに手間と時間がかかるというデメリットがあります。他店様のFP3のフルチューニング料金は私にはよくわかりませんが、本気でチューニングを行った場合、決してお安いことはないかと思います。商品代だけでも、6万円前後する商品です。安くありません。
それであれば、最初からフルチューニング専用商品を使用してプロがチューニングしたほうが、結果的にお安いということになります。
その点ご注意下さい。
2.100%確実な結果(正確な空燃比調整、パワーアップ、良好な走行フィーリング)を期待される方。
FP3のベースデータはあくまでもベースとなるデータでしかありません。バンス&ハインズ社の説明では、シャシダイナモでの精密チューニングを行って作成したベースマップなので、精度は抜群であるとアプリの英語説明の中で書かれています、確かにマップを色々見ていくと、今までのサブコンやフルコンのベースマップにくらべて、よく作りこまれている印象があります。バンスさんの言う通りだと思います。
しかし、実際にベースマップをインストールしたバイクで色々とテストした結果、良い物もあれば、正確性にかけるものもあるというのが私の印象です。
アイドリング時は濃く、アクセルを開けていくと薄い、そんなデータが結構見られます。
相性の良いベースマップに当たれば、満足度は高いでしょう。しかし、イマイチなマップをインストールすると、最初に書いたようなご不満が出るのかと思います。
3.オートチューン機能に期待されている方。
FP3には、実際に走行して得られた情報をベースマップに上書きすることによって、マップをより正確にするオートチューン機能があります。
ただ、残念ながらこのオートチューン機能には限界があります。FP3だけでなく、純正書き替え式の他の商品のオートチューン機能も同様です。
簡単に言いますと、空燃比14.6前後の非常に狭い範囲でしかオートチューンが働きません。走行中のごく一部の領域でしか、補正が働かないということです。
FP3のアプリによくある質問という項目があるので、英語ですが読んでみて下さい。バンスの回答が載っています。
やたらと強調されているのは、一言で言うと、ベースデーターをいじるな。ということです。
おそらく、オートチューンに関する質問がめちゃくちゃテクニカルセンターに多く寄せられるためもあるのかと思いますが、メーカー自体も当然オートチューンの限界は分かっていますから、むやみに触らないで欲しいというのが本音でしょう。私の読む限り、皆さんが納得できるような簡潔な解決方法は回答されていません。
ベースデーターで問題ないけど、やりたければこういう風に試して様子をみてね、っていう感じです。
*先日、2017年XL883Nのお客様から、FP3を通販でご購入、ご自分で取り付けて初ツーリングしたところ、出先でエンジンオーバーヒート症状、エンジンチェックランプが点灯し続けるということで、当店にレッカー入庫されてきました。当店で、実際に空燃比などをすべて確認しましたが、アイドリングでは非常に濃く、アクセルを開けると空燃比が非常に薄くなるということが確認できました。ちなみに、お客様のベースデーターの選択は合っていました。車両そのものには異常もありません。ベースデータによって正確度が変わる典型です。FP3の費用は勿体ないのですが、フルチューニグ専用商品・ディレクトリンクにて当店でフルチューニングさせて頂きました。もちろん、人間の手でシャシダイナモも使用してチューニングを行ったところ、問題点はすべて解消できました。
(まとめ)
ネガティブな面ばかり強調した内容になりましたが、決してそんなことはありません。
FP3の特性、使い勝手、性能の限界など、よくご理解されたうえで使用されるのであれば、非常に画期的な商品です。
チューニングのプロの目から見ても、フルチューニング商品にひけをとらない調整項目が用意されています。
ですので、ご自分でトライする気合いのある方、ほどほどの成果しか得られなくてもコストの面を重視される方には良いかと思います。
アフターファイアー(バックファイアー)を消すなど評判の良い機能もあります。(長くなるので詳細は割愛しますが、アフターが消えたこととチューニングが正確に合っていることは必ずしも一致しませんが。)
ただし、繰り返しになりますが、夢のような商品ではありません。安易に購入するとあとで割高になることがありますので、その点十分ご注意下さい。
やはり、初期コストはかかりますが、純正システムのフルチューニング商品を使用して、熟練オペレーターが行うチューニングにはかないません。
(FP3の具体的な操作方法のアドバイスは現在行っておりません。)
*大変恐縮ですが、FP3の具体的な操作の仕方(例えばアプリの使い方、オートチューンの方法など)についてのアドバイスは現在行っておりません。
誠に申し訳ございません。
FP3の具体的な操作以外の商品特性、フルチューニングとの違いなどについてのご質問は受付させて頂いていますので、お気軽にお問合せ下さい。