• Home
  • What's New
  • M8(ミルゥオーキーエイト)のハイカム!その2

最新情報

M8(ミルゥオーキーエイト)のハイカム!その2

前回のブログでは、M8エンジンにT-MAN社製ハイカム・T-200を装着した場合の実例などご紹介しました。
今回のブログでは、

・ハイカム装着の作業風景や、もうひとつの定番カムT-216ハイカムについてなどご紹介します!
またインジェクションのチューニングについても、ご説明させて頂きます。

(ハイカム交換の作業風景ご紹介。)

・まずは純正のカムをはずすために、周辺部品を分解します。

・エンジンカム部はこのような状態になっています。

image9

(カムの交換)

・コーンカバーをはずし、カムサポートプレート、ギヤ、チェーンなどを分解していきます。

image1image5

・M8エンジン専用の特殊工具を使用し、純正のカムニードルベアリングを取外します。

 

・重要!
・ハイカムを装着する前に、必ずカムシャフトニードルベアリングを強化型に交換します。
ハイカムのシャフト部を支える大切なベアリングです。
純正状態よりもエンジンパワーが上がりますので、この軸受けも強化タイプにすることをおすすめします。

当店では、耐久性に定評のあるS&S製・強化型タイプのベアリングに交換します。
M8エンジン専用の特殊工具を使用して、純正ベアリングを抜き取り、強化型を適切な位置に挿入します。
image6

純正カムニードルベアリングと強化型ベアリングとの比較。
image3CIMG0118
左・純正ベアリング。右が強化型のベアリング。
純正はニードルにすき間があるのに対し、強化型はすき間なくニードルがはめ込まれていることにより、破損しにくい構造になっています。

・ベアリングを交換したら、ハイカムを装着します。

image7  image8

image2

左・純正カム。右がT-MAN-200ハイカム。
ハイカムのほうが、カム山の高さが高く、
山の曲線が部が広くなっています。
この形状によって、カムのパワー特性が変化します。
(いわゆるカムプロファイルといいます。)

あとは、ハーレー社・正規マニュアルの手順に従い、適正な順序、トルク値で各パーツを組み上げていきます。

 

(ハイカム装着時のインジェクションチューニング)
・エンジンの特性が大きく変化する為、正確なインジェクションチューニングは必須です。
ハイレベルなチューニングを行えば、ハイカム装着時の最大デメリットである、低速(低回転)域でのトルクやパワーの落ち込みを防ぎ、トルク型カムであれば、純正状態よりも大幅に低速域のパワーを向上することが可能です。

当店では、シャシダイナモ上での走行と、実際の途上走行のデータを活用して純正システムのまま精密なフルチューニングを行っています。
いくらハイカムを装着しても、適正な燃料噴射や点火タイミング等の様々な調整を行わなければ、カムの効果を発揮できないだけなく、エンジンに過度の負担がかかり、非常に危険です。

当店では、豊富なチューニング実績と、適切な機材を使用して、非常に正確なセッティングをお出ししています。
また、パワーアップをひたすら追求するための、いわゆる”攻めたセッティング”は行わず、エンジンに負担のない範囲でチューニングするよう心がけていますのでご安心下さい。

音量ご注意下さい!! インジェクションチューニング後の全開パワー測定風景です。

音量ご注意下さい!特に途中から爆音になります。

(パワー型ハイカム T-216)
前回のブログ、その1ではT-200カムについてご紹介しましたが、
今回はもうひとつの定番カム T-216についてレポートします。

T-MAN(ティーマン社)製 T-216カムは、
T-200よりも、初期から定番ハイカムとして使用されているカムです。
カム特性としては、T-200よりも中速~高速、最高馬力アップに優れたプロファイルをもちます。といいましても、決して最高馬力追及型のカムではありません。

低速での力強さを損なうことなく、最高馬力が上がるという特長があります。

CIMG0115CIMG0116
左が純正カム。右がT-216カムです。写真イマイチですみません!

更新情報2020年3月
*現在では、当店オリジナルのチューニング方式の改良、データー作成方法により、2018年時よりも約10~15馬力程度のパワーアップが可能となりました。
もちろん、エンジンに過度な負担をかけない安全な範囲でのチューニングに納めていますのでご安心下さい。

下のグラフは当店でT-216を装着、最新式フルチューニングを行った際のパワーグラフです。

作業実施2020年3月
(装着車両仕様)
2020年式 FXDLS-114”
・TBR(ツーブラザーズレーシング)2INTO1マフラー
・TRASK(トラスク)製 ハイフローエアクリーナー

T-MAN216 比較表 注釈入り

最高馬力 118.91馬力
最高トルク 176.03N-M

*マフラーの抜けが非常に良い2INTO1にT-216カムを入れた場合、このような出力曲線を描きます。
特徴としては、低速域で一度ドカンとトルクが上がり、中速域はやや落ち着いてしまうのですが、3000回転を超えた領域(加速時)から強烈にトルク・パワーが向上します。

作業実施2018年5月
(装着車両仕様)
2018年式・FXBRS-114”

・ケステック音量可変式マフラー(フルエキタイプ)
・エアクリーナー アレンネス インバーテッド・ディープカット。
・ディレクトリンクでインジェクションチューニングを実施。

AYUKAWASAMA1

最高馬力 103.28馬力
最高トルク 151.26N-M
排気口が小さめのケステックマフラーに合わせた設定の為、最高馬力は派手な数字は出ていませんが、安全優先のセッティングでも100馬力は十分超えてきます。
また、低速でのトルクも細くならないので、実際の走行でも乗りにくさは感じないカムです。

*最近は、T-MAN社製以外のカムもラインナップされてきましたので、またその他のカムもレポートできればご紹介したいと思います。

ブログ、その1でも述べましたが、ガツン!という加速感、パンチが魅力のハイカム。
ポテンシャルを抑えられたME8エンジン本来の性能を引き出したいという方には、非常におすすめのカスタムです!

お気軽に店長の酒井までお問合せ下さい!